金沢海みらい図書館
計画地の主要樹木として松類を高木植栽とし、それ以外はなだらかな芝生の地形を計画しました。周辺沿岸部においては、アカマツ、クロマツの順で潜在植生樹種となっています。 文化的には、兼六園をはじめとする城下町における松の原風景と、金沢の茶の湯文化を図書館の植栽計画に結び付けました。茶の湯が釜で沸き立つ音が、松の梢を渡る風の音と類似していることを 「松涛」といいます。読みながら考える図書館の空間は瞑想空間にもつながります。その点で図書館を茶室と見立て、周囲の植栽計画を「松涛」瞑想空間というコンセプトとしました。 松に囲われた茶の湯における空間は、図書館における読書空間と、瞑想空間と言う意味で同一の接点を見出しました。